ロシア絵画の神髄

サントリーミュージアム[天保山] 2007.11.20−2008.1.14




 今回、日本で初公開される作品を所蔵する国立ロシア美術館は、1819年、パーヴェル1世の4番目の息子ミハイル・パーヴロヴィチのため、カルル・ロッシの設計・建築で7年かけて造られたミハイロスキー宮殿を、1898年3月7日、ニコライ2世の時、ロシア初の国立美術館に再構成されました、収蔵品約40万点。

 T、古典主義の時代 様式と規範 −肖像画の確立と風景画の誕生― 

では、大型全身像の公式肖像画(パラードヌイ)の代表作家ドミトリー・レヴィツキー(1735−1822)の「ルジェススカヤとダヴィドウの肖像」(1772)、「エカテリーナ2世の肖像」(1782)。

小型半身像(カーメルヌイ)の代表作家ウラジーミル・ボロヴィコフセキー(1757−1825)は1804年カザン大聖堂の壁画に参加、また、イコン画家でもありました。彼の作品は、劇曲家や詩人を自宅に呼んだサロンの中心人物サルタ・アルベネワを描いた肖像画(1798)が展示されています。

彼と共にカーメルヌイの代表作家、フョードル・ロコトフ(1732/35−1808)の作品は、「幼少のアレクセイ・ボブリンスキーの肖像」(1760頃)。

風景画ではカナレットの影響を受けたフョードル・アレクセーエフ(1753/54−1824)の「ペテロパヴロフスク要塞から望む宮殿河岸の風景」(1794頃)を観ることができます。

U、ロマン主義の時代 詩と感情 −ロマン主義の発展とリアリズムの萌芽―

 では、ロシア絵画史上初めて農民を賛美したアレクセイ・ヴェネツィアーノフ(1780−1847)の作品、「アイヤ岬の嵐」(1875)や僅か9時間で描いたとされる「天地創造」(1864)のロシアを代表する海洋画家、イヴァン・アイヴァゾフスキー(1817−1900)の作品があります。

V、リアリズムの時代 人間と自然 −批判的リアリズムと移動派の画家たちー

 では、印象派に影響を受けたイリヤ・レーピン(1844−1930)の、「芝草のベンチで」(1876)や「何という広がりだ!」(1903)、1863年イヴァン・クラムスコイを中心とし、歴史画を拒否した「14人の反乱」に参加した作家の作品を鑑賞できます。その他絵画86点、全101点。

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